さて、続きですが、今回は当時かなり物議を醸しだしたSFについて書きたいと思います。
ファンの方はよくご存じの4分間の”ティーザー・ムービー”です。
監督はルバート・ウエインライト。
言葉で説明するよりこちらを見ていただけたらと早いと思いますので。
このプロモーションビデオが、反響を巻き起こすという目的は果たしたが、物議も巻き起こしました。
たとえば、『ロサンゼルス・タイムズ』紙のクリス・ウイルマンは記している。
~抜粋~
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『自画自賛の域をはるかにこえている。ポップ歌手が、少なくとも、まじめな顔で民にあたえてくださった中では、最もあからさまなうぬぼれ、自己神格化といえよう。」
また、この映像のイメージとシンボルの使い方から、ナチスのプロパガンダ映画『意志の勝利』をモデルにしているという人もいた。
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むむむ、、、
それに対して、マイケルのコメントは、、
~抜粋~
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マイケルは、この論争に対して、これは「芸術」であり、「政治とも共産主義とも、ファシズムとも無関係だ」と語った。
しかしその後もキャンペーンは続きー32フィート(約10メートル)のスチールとグラスファイバー製のMichael像がヨーロッパ各地に登場し、そのうちのいくつかが、テムズ川をはじめとする大河川に浮かべられると非難の声が高まり始めた。
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まあ、こんな感じで当時の世間の様子が書かれていますが、この非難はあまりにも単純すぎると著者は述べています。
虐待のスキャンダルで死を宣告されたも同然のマイケルにとってこれは、モハメド・アリと同じような〝反抗宣言″だった(アリも、ことあるごとに「俺は偉大だ!」と口にしている)、、と述べています。
~抜粋~
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アルバムカバーのマイケルは、まるで好戦的なボクサーだ。
こぶしを握り締めたその姿は、力強く、自信に満ち溢れている。
さらにダンサーとしての彼にとって、身体を永遠に残すー自らのに姿を、文字通り芸術作品に変化させるというのはごく自然なことでもあった。
もちろん、目立つためという意味もあったー昔ながらの、P・T・バーナム方式の宣伝だ。
「すべての人に注目してもらいたかったんだ。」マイケルは、ダイアン・ソーヤーに語っている。
彼は、人を驚かせること、誰も見たことがないものようなものを見せることが大好きだった。これは、マイケルが昔からしてきたパラドックスだ。
普段の彼は、シャイで謙虚で、肩の力の抜けた人間だと友人たちは言う。
しかし彼は、パフォーマンスする方法、ショーをする方法、そして、何年も身を隠した後に堂々とした姿で登場する方法を知っていた。
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と記されています。
わたしたちの印象も全くその通りでしたよね。。
当時を知る人はわかると思います。
このプロモーション・ビデオについては、むか~しに安冨氏のブログのなかで、話題になったことがあって印象に残っています。
その時、このビデオの軍隊の描写は、きっとチャップリンの「独裁者」の映画のオマージュだろうね、、という話になりました。
そののち、その映画を観て、なるほど~と思いました。。
マイケルは、チャップリンを尊敬していましたからね。
わたしもあの時代にあの映画をよく作れたなと、、生半可な信念では出来ないことだと思いました。
最後の演説は、何度見ても感動します。。
後にチャップリンは「モダンタイムス」などの一連の作品が容共的としてアメリカを追われてしまうことにはなるけれど、、
マイケルも裁判の後、自国に住めなくて各地を転々としたとか、、その運命もどこかチャップリンと似ていて辛いことです。
自国に住めなくなるなんて、、やはり悲劇ですよね。。
少し話は、ずれましたが。。
わたしは、このビデオやプロモーションについては、当時知らなかったように思いますが、何年もアルバムを出さず、出した時にはフレッシュに変身しているマイケルのイメージはなぜか持っていました。
とにかく大スターだったので、ニュースとかでふわっと知ったりしてたのかなとは思います。
でも、ファンになってからこのプロモーション・ビデオについては知ったようには思います。
とにかくこの時のマイケルはかっこいいし、可愛いので、、倒れちゃうファンとかいるだろうな、、くらいでした、、(笑)
まあ、尊大だとか、、壮大すぎるとかいう批判もわからなくはないけど、目くじら立てる時点で、もうマイケルの勝ちではないですかね(^^)
かっこいいし、楽しめばいいじゃん!って思うだけでございますが。。
なにしろ、、完全なるファン目線なんで!
さて、「HIStory」については、こんな感じで終わろうかとは思っています。
このアルバム、わたしは大好きです。
iPodに入れて、よく聴いてました。
特に最後の「スマイル」は、イヤホンで聴くと、マイケルの笑い声も良く聞こえて最高です。
前に曲はアップしたので、今回はしないですが、何度聴いてもいいですよね。
オーケストラと同時に録音したと何かで読んだのですが、その時確か一発どりだったそうで、演奏が終わったらオーケストラのひとたちからは凄く称賛されたとか。。
きっとクラシック(オペラなど)を聴きなれた人たちからしても、、マイケルの歌唱力は半端なかったんでしょうね~!!
いいですね、、生で聴けたなんて。。(^^)
では、また長文でしたが、、
読んでくださり、ありがとうございました!
最後に、ミュウヘンでのライブ映像をどうぞ!