『Thriler』の続きです。
グラミー賞での数々の受賞やMTV に黒人として初めてミュージックビデオが流されたことなど、分厚い人種の壁を壊したアルバムとしてあまりに有名なので書くまでもないかなとは思うのですが、、
わたしの印象に残ったところを書いておこうと思います。
『Off The Wall』は、グラミー賞こそ逃したもののその年の最高評価アルバムと最高売り上げの一枚に選ばれていましたが、『ローリング・ストーン』誌の表紙を飾ることはなかったそうです。
まだまだ分厚い壁、人種差別が存在していたんですね。。
でもそこを『Thriler』は突き崩します。
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人種差別を克服するためのマイケルの哲学はシンプルだった。
拒否されないくらい良いものを作る、というものである。
「『Thriler』がリリースされてすべてが変わった。今までにないことだが、まさに突然、音楽から肌の色が消えてしまった。
あまりにも良いので、誰も彼を否定できなかった。すごすぎてどんな箱にも閉じ込めることが出来なかった。
しかも色分けがない。ロックであれ、ポップスであれ、R&Bであれ、それが何でも、マイケルはこのアルバムがジャンル分けされることを拒んだ。
その結果、本当の意味で彼は壁を壊してしまった。」と、アイランド・デフ・ジャム・ミュージック・グループ取締役のL・A・レイドは語る。
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それまでにもたくさんの先人たちが挑んだ壁だと思います。
その壁にとんでもなく素晴らしい作品を作って、、挑んだマイケル。。
もう誰もが認めざる負えない、、というアルバムを作ったんですね。
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マイケルはまた歌手としても分類されるのを嫌がった。
彼が「R&B」という呼び方を嫌ったのは、それが自分を制限すると感じたからだ。
「僕は音楽をジャンルで分けたりはしない。音楽は音楽。誰かがロックンロールをR&Bという言葉に変えたんだ。ふたつはいつも同じものだった。」
とマイケルは『ウエイブ』誌で語っている。
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若いときのマイケルはエルビスが自分たち黒人の曲を取ったと怒っていたとも何かで読みました。
黒人が作ってきた音楽を白人が取って商売道具にしてきたことに腹立たしい思いがあったのでしょうね。。
黒人のアーティストの晩年が悲惨な場合もまだまだ多かったので、なぜそんなことが起きるのか、搾取される構造にも敏感になっていたのかと思います。
幼いころから音楽業界にいて、裏側の構造などにも敏感だったんでしょうかね。
多くのミュージシャンが若くして亡くなっていることにも、なぜそんなことが起きるのかと周りによく聞いていたと何かで読んだりしました。
いろんなことが気になっていたんですね。。
重い話になっていきますが、、
とにかく文句なく素晴らしいアルバムを作ったマイケルを称えたいと思います。
私事ですが、、
『Thriler』のLPを友人が譲ってくれて、、とても嬉しかったんですよね(^^)
当時買っていたそうです。
今日はこのへんで。
お読みくださり感謝しています!
描きかけの油絵、瞳だけお見せいたしますね!
完成は、もう少し先になりそうです。