また、長~いこと間が空いてしまいましたが、「コンプリート・ワークス」の続きのご紹介です。
マイケルの最後から2番目のアルバム「Blood On The Dance Floor」です。
「HIStory」から2年後に突然に発表されたとあります。
わたしも当時、全く知りませんでした。
まだファンではなかったので当然だと思いますが、このアルバムを知ってからは、かなりははまってある時期よく聴いていました。特に通勤電車の中で。。
このアルバムはアメリカでの大きなプロモーションがあまりなかったにもかかわらず(ヨーロッパや海外では大きく宣伝されたそうです)、批評家の中には、このアルバムのクオリティの高さに目を止めた人もいました。
抜粋します。
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『ローリング・ストーン』誌はこれまでのなかで最も「意味深い」アルバムであることは間違いないと評したし、他にも彼が創造面で新境地を開いたという批評もあったのである。
「新曲5曲におけるマイケルの歌唱はかってないほど苦悩に満ち、かつ大胆だ。」とアルモンド・ホワイトは述べている。
「Blood On The Dance Floor」には下手な慰めを拒絶する知性が光り輝いている。
これは無難なブラック・ポップの概念に対する挑戦状だ。」
この分析は確かに的を得ている。年齢もキャリアも積み重ねていたマイケルは、穏やかで型にはまったラジオ向きの曲を作る気は毛頭なかったのである。
(1997年当時チャートを賑わしていたのは、スパイス・ガールの「Wanna Be」やハンセンの「MmmBop」という曲だった。)
それとは対照的に、「Blood On The Dance Floor」は中毒、性的執着、異常性、恐怖など、複雑な心理的・社会的事情を追求しているのである。
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このアルバムは、「HIStory」の収録から外れたインパクトの強い曲が入っているので、その率直さや自己認識の強さ、サウンドの斬新さで衝撃を受ける人が多いとのことでした。
確かにどの曲も重厚感があって、わたしも好きな曲が多いです。
どこかクラシックの要素を感じる曲もあったり、、全体的にはやはり怒りを感じるアルバムなんですが、それがどこか美しいということにとても惹かれました。
わたしはとても暗い曲にも心惹かれるので、そこにバチッとはまるものがあったのかもしれません。
怒りや悲しみさえ、美しいって、、って思いました。
今聴いても全く色褪せないし。。(マイケルの曲はどれもそうですが)
常に新しい試みにチャレンジする精神は、芸術家そのものだと思いました。
どのアルバムも素晴らしいのですが、このアルバムでは、マイケルの凄さをより感じることが出来ると思います。
もしこのアルバムを聴いてない方がいらしたら、ぜひ聴いてくださいね!
このアルバムでの注目すべき曲は、やはり新曲の5曲であるとこの著者は言っています。
「Blood On The Dance Floor」「Morphine」「Superfly Sister」「Ghosts」「Is It Scary」
この「Ghosts」と「Is It Scary」は、本当は「アダムスファミリー」という映画に使われる予定だったことをどこかで読んだように思うのですが、この本では、「Ghosts」というビデオ(SF)がその映画の宣伝用に作られたと書かれていました。
他で読んだ本では、マイケルに起きた根も葉もない疑惑によって、曲が映画で使われることもなかったらしいですが、、ちょっと何に書いてあったか忘れてしまったのであやふやですみません。
この「Ghosts」というビデオ(SF)については、また次回に少しですが紹介できたらと思います。
この「コンプリート・ワークス」では、一曲ごとの解説もありますので、興味のある方はぜひお読みください。
では、長文のお付き合い、ありがとうございました!
せっかくなんで、最後にセクシーなマイケルを!!これは何十回見たかわかりません。深紅のスーツ姿がツボでした(^^)